第135章

ハリー視点

連邦拘置所の独房は、まさに俺が予想していた通りの場所だった。コンクリートの壁、鉄格子、そして業務用の消毒液の匂いが絶えず漂っているが、その奥にある恐怖と絶望の匂いを完全には隠しきれていない。だが、予想していなかったのは、その静けさだった。

逮捕されてからの六時間、俺たちの誰も尋問を受けていなかった。弁護士も現れず、電話も許可されなかった。俺たちはただ宙ぶらりんのまま待たされている。その間、頭上のどこかでは、俺たちの残りの人生を決定づける取引が交わされているのだろう。

「こんなの間違ってる」隣の独房からジャックスが言った。「連邦の手続きでは……」

「連邦の手続きなんて、ウィリアム・...

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