チャプター 146

スカイラー視点

侵入は、最初は順調に進んだ。順調すぎた。ハリーと私は手慣れた効率性で搬入ドックを抜け、その動きは死と隣り合わせの状況で数ヶ月も共に働いてきたことで、完璧に同調していた。だが、この施設はどこかおかしい――静かすぎる、空っぽすぎる。まるで、まだ到着していない役者を待つ舞台セットのようだ。

「警備員が六人、ね。ふざけるな」最初の廊下を何の抵抗もなくクリアすると、ハリーがコム越しに呟いた。「俺に見えるのはせいぜい二人だ。しかも、見つけてくれと言わんばかりの配置にいやがる」

「こっちも同じだ」東側にいるルーカスが報告してきた。「罠の匂いがする」

私はまた無意識に腹へと手をやっていた。や...

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