チャプター 189

スカイラー視点

国連からの招待状が届いたのは、火曜日の朝のことだった。私がハリーの工房でアディソンが手がけていた最新の金属加工品をチェックしている、まさにその時、外交伝書使によって届けられたのだ。

私に総会で演説を求めるその正式な要請には、警護計画書、渡航手配書、そして十五年にも及ぶ地道な人身売買対策活動がこの一度の機会に結実するという、その重みが添えられていた。

「それ、なあに、ママ?」十二歳のアディソンが、ハリーの指導のもとで仕上げていた小刀から顔を上げて尋ねた。

「世界の指導者たちに、私たちの財団の活動について話すための招待状よ」私は公式文書に目を通しながら、それがもたらす影響を頭の中...

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