チャプター 196

スカイラー視点

十八ヶ月後のアカデミー賞授賞式は、タイのジャングルで命がけで戦っていた頃には想像もできなかったような、非現実的な感覚に満ちていた。私はドルビー・シアターの客席で、ライフルの弾丸さえ防げるほどのボディアーマーを隠したデザイナーもののガウンを身にまとい、私たちのドキュメンタリー『ブレイキング・ザ・チェイン』がオスカーの長編ドキュメンタリー映画賞を競うのを見守っていた。

「そして、オスカー像は……」プレゼンターがドラマチックに間を置いたその瞬間、心臓が肋骨を激しく打ち付けるのを感じた。「『ブレイキング・ザ・チェイン』!」

私たちがステージへ向かうと、雷鳴のような拍手が沸き起こった。...

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