349話

ボビーはダニエルよりもずっと背が低く、兄のようなカリスマ性も持ち合わせていなかった。少し怪しげな雰囲気を漂わせていた。

「兄さん、正直、これは俺には関係ないんだ。全部ローガンの過去の問題だよ。俺はただそれを隠蔽するのを手伝っただけさ」

ダニエルは胸に沈む感覚を覚えた。

ボビーの口調からすると、ローガンは本当に何か汚いことをしていたようだった。

「ローガンのデザインに何が起きているのか、正確に教えてくれ」

「どのデザイン?」

「彼が賞を取ったやつだ。今日エミリーが見せたデザイン!もしそのデザインのことじゃなければ、彼女はローガンを呼び出したりしなかっただろう」

ケンは白い煙を吐き出...

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