第12話

アルファは彼女を約10分間運んでいた。セスは彼が自分を放すまで蹴って叫びたかったが、彼女が提供した気晴らしは効果を発揮していた。そして、確かにそれは効いていた…彼女にできることといえば、彼の肩に掛かってアルファのお尻を見つめることだけだった。彼が履いていたあのぴったりとしたジーンズは彼女の助けにならなかった。

もし彼が話し始めたら、セスは自分が彼の体をただ見つめるためだけに何時間でも費やすことを気にしないと言って恥ずかしい思いをするだろうと分かっていた。彼の体のどの部分でも。

彼女の視線は彼のベルトの上に移った。なぜか、以前はアルファの胴体を覆っているタトゥーに気づかなかった。セスは森の中...

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