第18章 不意打ちのキス

藤原大輔がキスしてきた瞬間、私の頭は真っ白になり、反抗することを忘れて、無意識に応じてしまった。

「わあ!」

少し離れたところから感嘆の声が上がり、続いて拍手や口笛が鳴り響いた。

理性がようやく戻ってきたとき、藤原大輔もそのキスを終えた。

彼は近くから私を見つめ、その深い瞳には解けない優しさが宿っていた。

「君の味が好きだ、唯一無二の」

彼の声はセクシーで魅力的で、その瞬間、私たちが本当に恋人同士であるかのように錯覚してしまった。

心が乱れる中、視界の端に渡辺光の顔色が極めて悪いのが見えた。

「大輔を抑えられない女なんて、そうそういないぜ」軽薄な男の声が突然響いた。

振り向...

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