第26章 安田さんは私の母です

「牛島、今、どの辺りまで進んでいますか?」

「鈴木さん、さっき寧々さんが出て行ったんだけど、聞こえなかったと思うよ。聞こえなくてよかったわ、聞いたら本当に生きた心地がしないわ、死んだ心地がする」

「さっきの青山さんの録音が終わった後、安田家の人たち、なんだか気分がおかしくなってきたんだ。ずっと出たがってたけど、司会者に引き止められて出られなかった。その後、安田梅子って女性が上がってきたんだけど、二人はお互いよく知っているみたいで、最初は水原家のお婆さんも同情してたけど、後で二人がどんどん興奮して口論し始めた。口の中でとても汚い言葉を言い合っていた」

「俺が言うには、昔花子が寧々を連れ去...

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