第17章

私は少し落ち込んで、頭を下げて話すのをやめた。小林一郎は腕を上げて腕時計を見て、

「ちょうど投資家と夕食の約束があるんだ。君を連れて行って紹介しよう。我々のチームに入れるかどうかは君次第だよ」

私は携帯を見た。まだ午後4時だ。夜9時に山本家の実家に戻れば十分間に合う。そこで承諾した。

しかし、少し意外だった。小林一郎のような大物弁護士にも投資家がいるなんて。やはり法曹界の水は深いものだ。

私は小林一郎と先に一つのホテルに着いた。まだ時間が早かったので、お茶を飲みながら最近国内で起きた事件について話し合った。いつの間にか辺りが暗くなっていた。

時間を確認すると、もう夜7時過ぎ。謎の投...

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