第18章
私は酒に強いほうだと思っていたけど、今日の昼はご飯を食べていなかったし、さっきはあまりにも急いで飲みすぎた。こんな飲ませ方をされたら、さすがに降参するしかない。
「まずは水を飲みなさい。少しは楽になるから」小林一郎が温かい水を一杯注いでくれた。胃の中がほんわりと温かくなる。
「小林さんも女性に優しくなったね。追いかけてる女の子には、こんな風に気遣わないのに?」青木易扬がそっけなく言った。
「それは...」小林一郎は言葉に詰まり、自分の席に戻った。
私はまた杯に酒を満たし、一杯また一杯と続けた。胃の中は荒れ狂い、私は泣きながら吐いた。長い間抑え込んでいた感情が、この瞬間に堤防を決壊させ...
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チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章
4. 第4章
5. 第5章
6. 第6章
7. 第7章 

8. 第8章 

9. 第9章 

10. 第10章 

11. 第11章 

12. 第12章 

13. 第13章 

14. 第14章 

15. 第15章 

16. 第16章

17. 第17章 

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21. 第21章 

22. 第22章 

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