第20章

ホウデンは一体どれほど歩き続け、どれだけの距離を進んだのか分からなかった。少し腰を下ろして休もうと思った頃には、既に空が明るくなっており、彼はようやく空腹に気づき、近くの酒場で何か食べることにした。

酒場に着いた頃には昼食の時間は過ぎており、店に残っている食材も少なかった。ホウデンはパンと牛肉だけを注文して腹を満たすしかなかった。側にいた給仕は彼の注文を書き留めたが、その場を離れず、にこにこと彼を見つめたまま言った。

「お客様、まだお支払いがすんでおりませんが」

ホウデンは愕然とした。彼はこれまで外の店で食事をすることは稀で、たとえ来たとしても、自分で支払うことはなかった。店の者は彼を...

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