第124章 解雇する

「いつ入社したの?」山本希は先ほど生意気な女性を叱っていた課長に尋ねた。

課長も何がどうなったのか分からず、つい答えてしまった。相手の身分を確認することもなく。「七月です」

「彼女のこの二ヶ月間の業務内容を見せてください」山本希はとても淡々と言った。

課長はすぐにパソコンのフォルダを開いた。

彼女は山本希を山本グループの新しい幹部だと思い込み、一つ一つ説明した。「これが彼女が入社以来作成したすべての企画書です」

「二つだけ?」

「今取り組んでいるものを含めると、全部で三つです」

課長はもう心身ともに疲れ果てていた。

以前この人が社長の秘書から彼らの部署に配属され、しっかり指導...

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