第88章 格好いい山本希

「はっはっはっは、気分が悪くてもいいよ、僕らが気分を良くしてあげるから」

「俺たちと来いよ、本当の楽しさを教えてやるぜ」

「俺が抱っこしてやるよ」

皆が山本希に手を伸ばし、目には獲物を見るような光を宿していた。

一人が山本希の胸に手を伸ばそうとした瞬間、山本希はその手首を掴んだ。今度は全力で。

「あっ!」掴まれた男が悲鳴を上げ、痛みに震えた。「痛い痛い痛い!早く離せよ、このままだと後でただじゃおかねぇぞ!」

他の者たちも状況がおかしいと気づき、一瞬のうちに全員が襲いかかってきた。

その瞬間だった。

山本希が動いた。

彼女は足を上げ、最も近くにいた男を蹴り飛ばした。

男の体...

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