第91章 あなたは酒子を疑うべきではない

メッセージを送信してすぐに、おじいさんからの電話がかかってきた。

「おじいさん」山本希はすぐに出た。

「希を邪魔してないかな」

「いいえ」

「明日の夜は空いてるか」佐藤おじいさんが尋ねた。「お父さん、お母さんが用事を済ませて戻ってきたんだ。もうすぐ離婚するということで、もう一度一緒に食事をしたいと思ってな」

山本希は少し黙った。

金曜日にもう食事したばかりなのに……

佐藤裕也とおじいさんだけだったけど、それでも集まったことになる。

「お母さんが会いたがってるんだ。昨日帰ってきてからずっとお前のことを話してたよ」佐藤おじいさんがさらに付け加えた。「彼女と話してみないか?」

「...

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