第150章 こっそり避妊薬を飲む

最後の最後、松本由美は完全に抵抗を諦め、意識が朦朧としていた。

ベッドに横たわって完全に目を閉じた時、窓の外を見ると、空の端がすでに明るさを帯び始めていた。

腕の中で眠る女性を見つめながら、村上龍平は彼女の額にキスを落とした。

「松本由美、この一生...お前は俺だけのものだ」

奇妙なことに、彼はいつも自制心の強い男だった。なのに松本由美に関しては、なぜ一線を越えてしまうのか。

前回は...あのホテルで、薄暗い部屋の中で、彼と鈴木千夏との一夜。

そして今夜の松本由美との時間は、どこか懐かしい感覚を彼に与えていた。

あの夜とよく似ている!本当によく似ている!

「もしあの夜、鈴木千...

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