第168章 村上龍平、まず自傷しろ!

この言葉が出るや、場は静まり返った。

松本由美は突然目を見開き、地面に跪いている村上龍平をじっと見つめた。

彼は跪いているものの、背筋はピンと伸ばしたまま。膝には埃が付着している。

地面は小石と土で覆われている……痛いだろうな。

「あなたと引き換えに、彼女を?」鈴木千夏が繰り返した。「村上龍平、あなたは私と一緒に死ぬことで、松本由美を生かしたいの?」

「ああ」

「死ぬのが惜しくないの?」

村上龍平は答えた。「松本由美がちゃんと生きていてくれれば、それでいい」

つまり、自分が死んでも構わない。

彼女が自分の分まで生きてくれれば、それでいい。

鈴木千夏は嫉妬で狂いそうになった...

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