第182章 妻を追う

なぜ龍平がそうしたのか?

「それに、おじいさん、何度もはっきり言ったはずだ。俺は松本由美なしでは生きていけない。なのに、あなたは何度も俺たちを引き離そうとした!俺の気持ちを考えたことがあるか!」

しばらくして、村上おじいさんはようやく我に返った。

「たとえ……たとえ子供のことが松本由美の責任ではないとしても、彼女の父親はお前の父を殺したんだぞ!これは不倶戴天の恨みだ、決して消せないものだ!お前たちがどうして一緒になれる!」

「それは俺と彼女の問題だ。おじいさんが心配することじゃない。そして、この手は俺が彼女のために自ら捨てたもの。彼女には関係ない。彼女はその時、必死に俺を止めようとし...

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