第193章 村上家の当主の座を譲れ!

「村上家の人たちも手出しできないですか?」

「そうだ」

松本由美は尋ねた。「忘れたのですか?私をアメリカに送ったのは村上おじいさんだったではありませんか?」

「俺が彼と交渉した。もう二度とお前に手を出すことはない」

彼女の胸が高鳴った。「私のせいで、あなたとおじいさんは…」

決裂したの?絶縁したの?

「心配するな。俺に任せておけばいい」

その言葉が終わるか終わらないかのうちに、帝苑テラスの正門がゆっくりと開き、一台のBMWが敷地内に入ってきた。

車から降りてきたのは、なんと斎藤智子と村上竜也だった!

斎藤智子は満面の笑みを浮かべ、とても晴れやかな様子で、いつもより背筋をピン...

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