第23章 会えないなら、跪いても動かない

松本由美は目を赤くした。

「そんなにお金が足りないのか?」村上龍平は彼女を見つめた。「ゴミを拾うほどまで、プライドさえ捨てたのか?」

「そうよ!私はお金が必要なの!プライドだの尊厳だのって、あなたが私を精神科病院に放り込んだ瞬間から、もう持ち合わせていないわ!私は生きているだけで、他の人より何倍も多くの努力が必要なのよ!」

「あなたは高みにいる村上さん、資産は数兆でもあなたの怒りより、お金のない日々の方が怖かったの!」

松本由美は素早く目尻を拭うと、しゃがみ込んで散らばったペットボトルを拾い直した。

「拾うな!」

彼女は聞こえないふりをした。

「松本由美、拾うなと言っているんだ...

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