第24章 この子、堕ろしましょう

別荘の階段の上で、松本由美はその言葉を聞いて、思わず冷笑した。

鈴木千夏が心から謝罪するなんて?太陽が西から昇らない限りありえない!

それに、村上龍平も鈴木千夏にそんなことをさせないだろう。

あれは彼の愛する女だ!そんなつらい思いをさせるはずがない!

案の定、村上龍平は淡々と尋ねた。「本当に悪かったと思ってるのか?」

「うん、会社に直接乗り込んで人を捕まえるなんて、わがまますぎたわ」鈴木千夏は答えた。「私...嫉妬で頭がおかしくなっちゃったの。あなたのことが好きすぎるから」

「私たちこそ運命の相手同士よ。あの夜、運命が私たちを引き合わせて、お互いのたった一人になったの。でも、松本...

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