第46章 子供を堕ろす!

事ここに至り、松本由美は認めるしかなかった。「はい、仰る通りです」

「お前がこの前採血を頑なに拒んでいたのも、この子を守るためだったんだな!」

「はい」

彼女の一つ一つの認めの言葉が、村上龍平の怒りに油を注ぐようだった。

「俺を本気で怒らせたら命はないと思わないのか!松本由美、自分を買いかぶるな!」

松本由美は顔を上げた。「そんなつもりは一度もありません。さあ、村上龍平、やりなさいよ。今すぐ私を殺して」

彼女は目を閉じた。

松本由美にはわかっていた。子供の存在が発覚した以上、自分の死期も遠くないということを。

村上龍平がどんな立場の人間か、少しの裏切りも許さないはずだ!

彼...

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