第47章 おじいさんがお願いしていると思ってください

村上おじいさんは二歩前に進み、手を伸ばして掴んだ。「見せてごらん、これは何だ」

彼はそれを見るなり、大喜びした。「やった!妊娠した!妊娠したぞ!素晴らしい!」

村上龍平の顔は墨のように暗くなった。

村上おじいさんは喜びに浸り、異変に全く気付かず、独り言のように言い続けた。「やっぱりな、女が理由もなく吐き気を催すわけがない、きっと身籠ったんだ。ありがたい、神様に感謝だ、私も曾孫を抱けるんだな!」

彼は両手を合わせ、顔中に興奮と感謝の色を浮かべた。

「松本由美、お前は我が村上家の仇だ、罪人だ。だがな、今このお腹の子こそがお前の最高の償いになるんだ。しっかり養って、無...

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