第48章 子供が欲しいなら、母親を救うな

「コホッコホッ、僕が彼女を好きだって?あり得ないよ!」田中隆司は手を振った。「あんな気の強い女、冗談じゃない!」

ちょうどその時、夏目真理子がドアを開けて入ってきた。「誰が気が強いって?」

田中隆司はすぐに黙り込んだ。

「誰の話してたの?」夏目真理子は好奇心いっぱいの顔で尋ねた。「まだ私に内緒にしてること、あるでしょ!」

松本由美は笑いをこらえていた。

「い、いや、違う違う」田中隆司は手を振った。「うちのデザイナーが給料が多く振り込まれたと思って、確認しに来ただけだ」

「あら、そうね、由美、給料出たんだから奢りなさいよ!」

彼女はうなずいた。「いいよ、奢るわ。お昼...

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