第69章 妊婦には興味がない

それでも足りないと、夏目真理子は彼の足を踏みつけた。

この一連の動作を終えて、夏目真理子はようやくすっきりした気分になった。

「お前って本当に容赦ないな…」田中隆司はお腹を押さえたり足をさすったりしながら言った。「マジで手加減しないんだな!」

「これが容赦ないだって?田中隆司、あんたはずっと優しい女に囲まれすぎて、みんながあんたをちやほやして当然だと思ってるんでしょ」

「道端で適当に声かけた女だって、お前より優しいぞ!」

「私はこういう性格なの!」

「少しは性格直せないのか?このままじゃ将来…」

夏目真理子は両手を腰に当てた。「私のことを好きになる人は、私の全てを好きになるはず...

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