第7章 彼女がまたまたまたいなくなった

思いがけない再会だった。

松本由美は横を見ると、斎藤智子と高橋静香が窓際の席に座り、そろって彼女を見つめていた。

彼女はすぐに外へ向かった。ここは長居すべき場所ではない。

だが、高橋静香はそう簡単に彼女を逃がすつもりはなかった!

「ちょっと待ちなさいよ」高橋静香が前に出て、無理やり彼女を斎藤智子の前まで引っ張った。「斎藤さん、今なんて呼びました?」

「奥さんよ!」

「えっ!?彼女が...龍平お兄ちゃんの新婚の妻なの?」

斎藤智子はうなずいた。「そうよ。帝苑テラスで龍平にスープを届けた時、彼女を見たわ。絶対に間違いないわ!」

あの時、村上龍平は彼...

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