第123章

刹那の間に、堀内陽平の顔から血の気が引いた。

彼は全く見えなかった、古城美雪がどのように手を出したのか。気づいた時には、すでにナイフが彼の首に突きつけられていた!

バタフライナイフ。これは武器の中でも最も悪名高いもので、陰険かつ極めて殺傷力が高く、指の限界における最も危険で最も派手な技の間で完璧なバランスを実現している。

古城美雪が何の躊躇もなくこんなものを持ち出して彼に向けるなんて、十分に狂気じみていて、そして冷酷だった!

「私に関わらないで、堀内陽平」

古城美雪は目を細め、輝くような刃先で軽く彼の頬を叩いた。「たとえ世界中の男が死に絶えても、あなたを選ぶことはないわ」

「じゃ...

ログインして続きを読む