第129章

「北島神人!お前は窮地につけ込んでいるぞ!」北島英は顔色を変え、テーブルを叩いて立ち上がった。

「親子でも、金銭の話はハッキリさせるべきです。お父さん、それは幼い頃から俺に教えてきた道理ではありませんか?」北島神人は落ち着いた表情で、ゆっくりと椅子に背を預けた。

「本当に欲深いな、蛇が象を飲み込もうとするようなものだ!お前はすでに十分得ているだろう。本来なら兄さんが座るべき社長の座さえお前に譲ったというのに、今度は議長の肩書きまで欲しいというのか?

いっそのこと会長の座まで要求したらどうだ?クーデターでもするつもりか!」北島英は怒りの声で叱責した。

北島神人は薄い唇を上げ、冬の寒気を...

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