第130章

堀内陽平は新しくA市にオープンした高級カラオケで北島神人との待ち合わせを設けた。

VIPルームで、堀内陽平は高級酒をテーブルいっぱいに並べ、ボトルを片手に掲げながら、かすれた声で「Forever Love」を熱唱していた。

北島神人は深紅のベルベットソファに端正に腰掛け、片手でウイスキーグラスの縁を摘むように持ち、その孤高で気品ある佇まいは、まるで座っているのが玉座であるかのようだった。

明滅する妖艶な照明の中、彼は物静かに自らを暗がりに隠していたが、それでもなお、無視できない強烈な存在感を放っていた。

「永遠に愛してる!」

北島神人の表情が険しく凍りつき、グラスを握る手に力が入っ...

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