第67章

二枚のトップクラスのブラックカード、A市で一歩踏み出せば三歩揺れるほどの影響力を持つ二人の男が、一本のネックレスを巡って争いを始めた!

おお!まさに世界名画だ!

ウェイターは目の前のブラックカードを見て、言葉を失いかけた。「お客様、ネックレスは残り一本しかございませんが……」

「分かっている」

北島神人は澄み切った視線を古城美雪の美しい顔から離し、「一本しかないからこそ、購入したいんだ」と言った。

金崎恵は嬉しさのあまり、その場で飛び上がりそうになりながら、男性が彼女にネックレスを渡してくれるのを待っていた。

古城美雪は北島神人がそこまで固執するのを見て、桜色の唇を軽く噛み、胸の...

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