第99章

最後に、古城美雪が寿ぎの贈り物を贈る番となった。

玉鳳院の琴月椅が運び込まれた瞬間、会場中の骨董鑑定家や古美術愛好家たちが一斉に反応した!

「素晴らしい品だ!これは本物の逸品だ!」

「ああ、たまらない!手で触れてみたい衝動に駆られるよ!」

「今日の北島おじいさんへの贈り物の中で、北島社長が贈った琉璃盃の次に、この椅子が最も価値があるね!」

「この北島美雪とは何者だ?いきなり数億円の玉鳳院の琴月椅を出してくるとは?北島社長の元妻もただならぬ隠れ富豪だったのか!」

北島神人の心臓が縮みあがった。墨のように深い瞳で元妻をじっと見つめる。

彼は北島美雪が古城グループが競り落とした品をお...

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