第21章 故意に値段を吊り上げる

林田ククはさらに困惑した。「私のおばあちゃんに?何のために?」

朝日明美は説明した。「この間、おばあちゃんが入院して結構お金かかったでしょ?あなたの財布の中身なんて知ってるわよ。それに林田家はおばあちゃんを放っておくし、いつ見捨てるか分からないじゃない。そうなったら、後の費用はどうするの?」

そう言いながら、朝日明美は自分の空っぽの首元に触れた。「私なんて今はただの助監督よ。こんな高価なネックレスなんて必要ないわ。私よりも、あなたとおばあちゃんの方がこのお金を必要としてるでしょ」

「それに、あなた無一文で家を出ると言ったじゃない?これから離婚したら、お金が必要なところはまだまだあるわ。...

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