第100章

林田ククは招待状を受け取った。招待状に記された展示会の名前は金箔が施され、全体のデザインも格調高い。一枚の招待状だけでこれほど精巧にデザインされているのだから、その展示会の規模がどれほど大きいものか想像できる。

実際、林田ククはそういった骨董品や名画にかなり興味があった。単に鑑賞するだけでなく、最も重要なのは、彼女がそういった価値のあるものを好むということだった。

彼女という人は骨の髄まで現実的と言える。女性が現実的すぎるのは良くないと思う人もいるが、彼女自身はそれが欠点だとは思っていなかった。

人は現実的な方がいい。結局、この世界ではお金以外に本当に頼りになるものなどないのだから。

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