第21章 恭敬不如従う

彼女は身をかわそうとしたが、頭と手が固定され、高橋隆司に体を押さえつけられていたため、逃げることができなかった。

男の熱い唇が彼女の赤い唇を覆った。冷たく、柔らかかった。

江口美咲はこの男が本気だとは思わず、一瞬頭が真っ白になり、抵抗することさえ忘れていた。

高橋隆司が顔を上げ、からかうような目で彼女を見つめた。「どうした?補償すると言ったのはお前だろう?」

そして男はさらに彼女にキスを押し付け、激しく舌で彼女の歯を開こうとし、口内に侵入しようとした。江口美咲は必死に抵抗した。

足を上げて高橋隆司を蹴ろうとしたが、男に察知され、先に避けられた。「もうダメか?」

「この最低!」

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