第19章 ベッドに入って寝る

塚本郁也はすべてを聞き逃さなかった。

すでに激しく燃えていた怒りの炎に、まるで油を一気にかけられたかのように、ボッと音を立てて火の手が空高く上がった。

塚本郁也は五臓六腑がズキズキと痛み、いずれ古川有美子のあの口のせいで怒り死にするのではないかと本気で疑った。

彼女がまさか断るとは?どうしてそんな図々しいことができるのか?

最初はしつこく彼との協力を求めておきながら、今になって彼が折れたというのに、古川有美子は後悔しているというのか。

まるで...

「わざとオレに逆らってるのか?」

塚本郁也は古川有美子を陰鬱な目で見つめ、漆黒の瞳に一瞬赤い光が走った。まるで赤い舌を出し、シュー...

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