第22章

ショッピングモールの入口で、弓場風太郎は江宮源人から電話を受け、少し困惑しながら尋ねた。

「なになに?もう授業が始まるって?美人指導員の授業か。さっきまで彼女あたりを見回してたよ。きっと今頃、お前がどうして来てないのか気にしてるぞ」

通常、大学では指導員や教授が学生に注意を払うことは少なく、出席を取る時でさえ、クラスメートが代わりに返事をすることもある。

そのため、多くのクラスメートは授業をサボったり、他のことに時間を費やしたりしている。

授業など全く気にしていないのだ。

しかし弓場風太郎の場合は非常に特殊だった。彼は孤児で、以前は学業と仕事を両立し、最近では配達のアルバイトもして...

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