第30章

葉山風子は自分の世界が崩壊したように感じた。

夜、桂原明の帰りを待っている間に、葉山風子はスマホを開いて最近のニュースをチェックしていた。

最新の『ロミオとジュリエット』の映画キャスティングを見たとき、彼女はすっかり呆然としてしまった。

「なんてこと、今のハリウッドは絶対に狂ってるわ!政治的正しさのためなら、何でもやるのね!」葉山風子はキャスト表を見ながら、思わず血を吐きそうになった。

「今のハリウッドはほんと、どんどんひどくなってるわ。私が演じた方がまだマシよ!もし私にお金があったら、絶対に本物の史上最高の大作を作って、『ロード・オブ・ザ・リング』や『アバター』を見返してやるわ!」...

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