第24章

クロエ・モーガンの 視点

グレースは確かに多くの賞を獲得してきたけれど、数も価値も私が獲得した賞には全く及ばない。

この言葉を言ったのは、単にグレースを皮肉りたかっただけ。

副団長は昔から私のことが好きではなかった。私が実力でプリマの座を勝ち取っても、副団長から認められたことなど一度もなかった。

私とグレースの仲が良くないのを見て、副団長は私を睨みつけた。

「グレースはモーガン家のお嬢様よ。幼い頃から受けてきた教育は、ある人たちとは比べものにならないわ!」

「グレースはわずか数年で優れたダンサーになった。これからもっと高い栄誉を手に入れるわ!」

「私から見れば、あ...

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