第25章

グレース・ドーソン の視点

クロエの反撃は予想外だった。これまでも何度かクロエを挑発してきたけど、過去のどの場面でも、クロエは怒りの目で私を見つめるだけで、何も言い返せなかった。

実際、彼女が何を言おうと、誰も彼女を信じないだろう。

私はこうやって、ジェームズの一番のお気に入りの娘になり、リアムが最も愛する女になった。

クロエの周りにあるものは、すべて私が奪ってきた。

どれだけ時間が経っても、彼女はいつまでも何の役にも立たない言い訳をするだけだと思っていた。

まさか彼女が、私の話し方を真似て、私が反論できないようにするなんて思いもしなかった。

モーガン家を出てから...