第18章

昼食を終えた宮下晴美は、動物ショーのチケットを二枚購入し、鈴木千穂を誘ってイルカショーを見に行こうと、意気揚々としていた。

人混みをかき分け、二人は群衆に混じって南西方向の動物ショー会場へと向かった。

館内はエアコンが効いており、外の灼熱の暑さと比べると、まるで別世界の楽園のようだった。

鈴木千穂は動物ショーにそれほど興味がなかったが、宮下晴美はイルカが大好きで、ふれあいコーナーではカメラを千穂に渡し、写真を撮ってもらうよう頼んだ。

宮下晴美の笑顔に感化され、鈴木千穂も思わず口元を緩ませた。

30分後、ショーが終わり、鈴木千穂はバッグを宮下晴美に預け、トイレに行くと告げ...

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