第35章
部屋に入ると、鈴木千穂はまず最初に本の袋を片付けた。
一冊一冊丁寧に本棚に収めると、汗ばんでいることに気づいた。
シャワーを浴びて客間に戻ると、テーブルの上に置かれた軟膏が目に入った。彼女はそれを手に取り、蓋を開け、全身鏡の前でコットンを使って胸元と腰の青あざに丁寧に塗っていく。
ひんやりとした軟膏からはミントの香りが漂い、痛みはすぐに和らいでいった。
まだ時間は早かったが、本を読もうと思っていたものの、一日中疲れていたせいで頭痛がひどく、疲れ切って横になるとすぐに眠りに落ちた。
真夜中、鈴木千穂は悪夢にうなされた。
夢の中で、江口慎吾が悪鬼のように彼女に襲いかかっ...
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