第19章
J市の高級車は数が限られていて、ナンバープレートも見覚えがあるようだが、誰のものか思い出せない。
高橋桜は坂田健之がその車を見つめているのを見て、また余計な考えを持ち始めたのだと思った。
「坂田課長、絵里が綺麗で性格も良くて才能もあって、好きにならないのが難しいのはわかりますけど」
高橋桜は声に力を込めて、真剣に言った。
「絵里はもう結婚してるんです。今のところ離婚する予定もありません。二人の結婚を壊す浮気相手になるのはやめてください」
坂田健之は馬鹿を見るような目で高橋桜を見た。
「どこの目で俺が浮気相手になろうとしてるって見たんだ?」
「先輩、絵里が結婚したという事実を受け...
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チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章
4. 第4章
5. 第5章
6. 第6章
7. 第7章
8. 第8章 

9. 第9章

10. 第10章 

11. 第11章

12. 第12章 

13. 第13章 

14. 第14章

15. 第15章 

16. 第16章 

17. 第17章 

18. 第18章

19. 第19章 

20. 第20章

21. 第21章

22. 第22章 

23. 第23章 

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25. 第25章 

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