第12章 夫が倒れた、罪悪感

藤原裕也の顔と体が、正面から地面に衝突した。

長い間病気だった人だからか、肌が弱かったのだろう。藤原裕也の額には血の跡がつき、高い鼻は傷つき、口元まで血が流れていた。

「誰か来て!田村おじさん、若様がケガをされました!」

皆が慎重に藤原裕也を庭から二階の寝室まで運び上げた。

鶴田健が緊急に藤原家の実家に呼ばれ、藤原裕也の傷の手当てをしていた。傍らで佐藤清子が深く眉をひそめる様子に、林田浅子は不安を感じていた。

「大丈夫です。表面的な傷ですから、もう消毒しておきました」鶴田先生は特に林田浅子に目を向け、安心させるように言った。

佐藤清子の眉間がわずかに緩み、藤原裕也のベッドに近づい...

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