第50章

数人の面接官が林田浅子の記入した面接表を見て、揃って眉をひそめた。

「林田浅子さんですね?」

林田浅子は頷いた。

「はい」

「下川大学の三年生で、まだ卒業していないんですね?」

林田浅子は再び頷いた。

「はい」

「私たちの会社でインターンをするつもりですか?」

林田浅子は頷いてから首を振った。

「インターン期間が終わったら、そのまま職を継続したいと思っています」

「何か見せられる作品はありますか?」

林田浅子は再び首を振った。

「ありません」

主任面接官は表を置くと、真剣な表情で林田浅子を見つめた。

「林田さん、同じポジションに応募している人は既に二桁を超えている...

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