第49章

水原美佳は999号室のドアを押し開けたが、中は無人だった。

ボディーガードが小声で尋ねた。

「お嬢様、このM様は本当に信用できるんですか?」

「もちろん信用できるわ!」彼女はボディーガードを睨みつけた。

これは彼女が杜仲を見つけるのを助けてくれるM様なのだ。誰が一言でも信用できないなどと言えば、真っ先に彼女が怒るだろう!

水原美佳はソファに座り、スマホを取り出すと、嬉しそうに藤原恭介にメッセージを送った。

【恭介、もう杜仲を探してもらわなくていいわ。こっちですでに見つけたから!】

そう送ると、水原美佳はスマホの電源を切り、期待に満ちた表情を浮かべた。

時間は...

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