第9章

横になってから、篠崎アエミはずっと眠れずにいた。

体中が異常に火照るのを感じていた。

もしかしておじいさんが床暖房をつけたのだろうか?

篠崎アエミは手で顔の横に風を送ったが、それでも一時的な緩和にすぎなかった。

長い時間が過ぎても、彼女はまだ耐え難い熱さを感じていた。

榎田神也が最初に問題に気づいた。なるほど、おじいさんがドアを鍵で閉めたわけだ。

きっとこの部屋には薬が仕掛けられているのだろう。

しかし榎田神也は声に出さず、ただベッドで我慢を続けていた。

床で寝ていた篠崎アエミの方がより強く反応し、両手が絶えず体の上を這い回っていた。

手が触れる場所はまるで火が燃えているか...

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