第17章
「はいはい、お偉い坊ちゃま」
大澤玲子は溜息をついて、平野純平を部屋に押し入れた。
彼女は手慣れた様子で彼のズボンを下ろし、力を込めて彼をトイレに座らせた。
平野純平は彼女の額から滲み出る汗を見つめ、いつもの鋭い細い目がわずかに柔らかくなった。
「全部解決したのか?」
「うん」大澤玲子は額の汗を拭った。
「どうして人を傷つけることになったんだ?」
大澤玲子の手が一瞬止まり、溜息をついた。
「美しすぎるのも悩みなのよね!」
「……」
彼女がこんな風に話すのを初めて聞いて、少し笑いたくなった。
「大澤さん、本当に自惚れですね」
大澤玲子は眉を一つ上げた。
「四郎、私は美...
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