第17章

「とんでもない、そんなはずないでしょう?私と玖珂智は会うたびに喧嘩ばかりなのに、彼がどうして私に気があるなんて」電話越しでなければ、私は間違いなく天川彩香の口を押さえつけていただろう。彼女のその大胆な推測を急いで止めさせた。

「わかったわ、あなたが楽しければいいわ。クズ男は嫌いだけど、藤原純というクズ男を片付けた後は、どんなイケメンだって手に入るわよ」

天川彩香は私をからかうのをやめ、代わりに私の未来について語ってくれた。

私は微笑み、少し気持ちが軽くなった。「でも、玖珂智とはケンカばかりしてるけど、今は彼に感謝してるの。この前、彼がいなかったら、私はその場で本当に絶望していたかもしれ...

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