第14章 困る同窓会

水原寧々は階下のスーパーへ買い物に出かけた。藤原修一はすでに一日を費やしており、アシスタントから数回電話があり、また確認と承認が必要な書類もいくつかあった。

書斎に入って仕事に取り掛かり、数人の幹部とビデオ会議も行った。

藤原修一の仕事が終わったのは一時間後のことだった。書斎から出ると、テーブルには二人分の家庭料理が並べられており、水原寧々はまだキッチンで忙しそうにしていた。

水原寧々の忙しく立ち働く姿と、湯気の立つ料理を見て、藤原修一は生活に温かみが増したように感じた。

実際、普通の夫婦の生活とはこういうものなのだろう。妻が家事や料理をこなし、家をきちんと整え、夫は外で稼いで家族を...

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