第24章

外から見ると、二人は抱き合うように近く、今にもキスしそうな親密さだった。

藤原光弘は彼女の赤く染まった小さな顔を見つめ、低い声で言った。「言っておくが、俺以外にアイゼンを動かせる人間はいない」

「何が望みなの?」秋山棠花は彼を睨みつけた。

「頼め!」

「藤原光弘、本当に厚かましいわね」

ここまで来ても、彼はまだ彼女を辱めたいのだ。

秋山棠花は手を上げて彼を押しのけようとしたが、手首をしっかりと掴まれ、頭上に固定された。

昨夜、二人が婚礼の間でしていたことそのままだった。

手が動かせないので、秋山棠花は足を上げようとした。

藤原光弘はまるで彼女の考えを見透かしたかのように、大...

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