第48章

清水浦は規模が小さくなく、地理的な位置も悪くない。主な問題は不良債権が多すぎることだった。

一度引き受ければ、その後の各種手続きだけでも多くの時間を無駄にすることになる。

時間も労力もかかり、お金もかかる上に、リスクが明らかにあるため、安市ではこの案件を丸ごと引き受ける企業はほとんどなかった。

他の企業にとってはそうだが、ちょうど清水浦は安市の中央部に位置している。

安田グループが狙っているのはリゾート地ではなく、清水浦の土地そのものだった。

もし安田グループがこれを手に入れれば、安市内で足場を固めることができる。

あいにく、藤原グループもこの土地に目をつけていた。

すでに安田...

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